バブルノタシナミ というタイトルですが、バブル時代を正面から観察したエッセーではありません。
普通の人であれば見逃すようなバブル時代のたしなみを、軽妙なタッチで描いています。
バブルのたしなみを軽妙なタッチで描くことは難しいですが、さすがは阿川佐和子さんです。
読む人をリラックスさせながらも、読む人をエッセーに引き込んでいます。
前にも書きましたが、自分は阿川佐和子さんの文章術を学んでいます。
ユーモアー表現も面白いですが、それ以上に独自の視点が面白いです。
独自の視点を持つことができるのは、観察する習慣があるからだと思いますが、多少斜めから見る観察眼もあるようです。
斜めから見る観察眼の文章表現は本文を読めば分かりますが、最初は気楽な気持ちで読んでほしいですね。
読み進めるうちに、女史の独特の観察眼が分かるようになりますよ。